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カッコよさの幻想

結婚は、生きてきた環境が違う男女が残りの人生を共に支え合う約束をすることです。
他人同士が家族になります。

人生の荒波を共に乗り越えるためには、世の中の変化に柔軟に対応することが必要でしょう。よって結婚相手には、良い意味で変化できる相手の方が心強いかもしれません。

「結婚できない男」の特徴の一つに、「変化ができない」があります。
他人から見るとどうでもよいことに変にこだわり、周りが困惑する結果を引き起こします。そのこだわりの中に、「男の理想」「男のカッコよさ」など、女性からすると幻想のようなものがあるのです。

「男は見た目より中身」だと思う

「男は見た目より中身」という言葉を、婚活男が願望のように発した場面にこれまで何度か遭遇してきました。「見た目」に自信がある男は、わざわざこんなことは言いませんので、この言葉を発した男は、あまり「見た目」に自信がないように感じました。

「見た目」が悪い男と「中身」が悪い男の、どっちが良い?
と究極の選択を女性にしても、「どっちも嫌」となるでしょう。
どちらが大事かは、個々が決めれば良いことであり、重要なことはコミュニケーション的に「見た目」が悪いと「中身」を見てくれないということです。
よって、いくら「中身」が良くても相手に伝わらないということです。

心理学の話の中に、次のようなものがあります。
「桐の箱に入った梅干し」と「スーパーのパックに入った梅干し」があります。梅干しは同じものです。それを知らない相手はどちらを欲しいと思うでしょうか?
変わり者以外は、ほとんどの人が「桐の箱」を選ぶでしょう。
見た目が良いのだから、きっと中身が良いと期待するからです。

婚活の出会いは、自然の出会いと違って、初対面の者同士が短時間でコミュニケーションをして、相手を決めなければなりません。しかも、結婚相手となる人を決めるのです。
「見た目」から「中身」を期待するのは当然のことでしょう。
「中身」が大事という方の多くが、「見た目」が悪いから「中身」を見て決めてほしいと思うのでしょう。「見た目」を良くする努力を少しもしないで、中身を見てもらおうなんて都合の良いことです。

これでは、まさに「結婚できない男」になります。
何度出会いに行っても、「見た目」でアウトなので、「中身」まで女性は見てくれません。

「女性は見た目で決めてひどい!!」と言った「結婚できない男」がいましたが、世の中、女性より男の方が、女性を「見た目」で決めています。 あなたも「見た目」でその女性に決めたでしょ!

本当に中身が良い方は、相手が気持ちよく自分とコミュニケーションできるように「見た目」も良くするのです。

「男は無口がカッコいい」と思う

「しゃべりすぎる男」と「無口な男」、どっちが良いですか?
どれだけ相手と会話をしたら良いかは、状況や相手との関係に合わせて、臨機応変に対応することでしょう。
「しゃべりすぎ」も「無口」もあまりコミュニケーション的には良いことだとは思えません。それでも、どちらでもモテる人はモテるし、モテない人はモテません。
ようは、会話以外の要素でどれだけ男として魅力的かどうかです。

「男は無口がカッコいい」と思っている男は、先ほどの「見た目」の話と同じように、会話に自信がないから、こんなことを思い込んでいるのかもしれません。

よほどのイケメンや他の要素が魅力的でないと、「無口な男」は婚活ではモテません。恋愛でもあまりモテないと思います。
会話をしないということは、その人のことがわからないので、今後どうコミュニケーションしていったらよいのかが、相手は決められません。
相手が会話をしてくれないということは、自分のことを興味ないのではと考えてしまい、そんな相手とは積極的にコミュニケーションしたいとは思えないのです。

「無口の方がカッコいい」なんて、男から見ればそう思うかもしれませんが、結婚できるかどうかは、あくまでも女性たちが決めることです。
変な幻想をもっていると、「結婚できない男」確定ですよ。

「男は家事をしなくていい」と思う

40代の団塊ジュニアの男たちの多くは、専業主婦の母親に育てられました。男性は仕事だけで家事はすべて女性がするものと、長年にわたり刷り込まれています。
よって、学生時代も家事はすべて母親がやっていたし、社会人になっても同居していると家事はいまでも母親がやっています。

料理も洗濯も一切今までしたことない。1人暮らしもしたことない。
結婚したら、女性が家事をするのが当然だ。母親もしてきたのだから。
「料理ができる男がモテる」って話を聞いても興味ないし、なんか女性に媚びてるって感じがする。
これでは、「結婚できない男」確定ですね。

ご存知のように、親の時代と今は大きく違います。
女性が学校を出て、男性と同じように働き、結婚して出産しても、共働きをする夫婦が増え、専業主婦は一部の高収入の男性と結婚できた女性の選択肢です。
マスコミが行う男性へのアンケートでは、結婚後も奥さんに働いて欲しいという意見が大半です。親世代以後の夫婦は、共働きでないと生活できない時代になったのです。

共働きになると、家事をどちらがどの程度やるかで必ず夫婦がもめることになります。
男の多くがまだ専業主婦の母親の影響を受けているため、家事に極めて消極的であり、最初の取り決めも守れず、結局、共働きの女性に負担が増えることを、世の女性たちは知っているのです。

あなたが年収何千万円で、家事代行サービスを利用できる余裕のある生活を女性に提供できるのなら良いのですが、そうでないなら、口が裂けても「家事はしない」なんて言ってはいけません。
結婚を目指すなら、笑顔で「家事は大丈夫です」って言いましょう。