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婚約についての基礎知識

一般的には「結婚」の前に、ある一定の「婚約」の期間が設けられると思います。結婚や離婚と違い婚約に関する民法上の規定はなく、役所に届け出を出すような形式的なものではありません。プロボーズなどにより、当事者の男女2人がお互い結婚について合意すれば「婚約」は成立するものだと考えられています。もちろん口約束のみではなく、第三者の立会による「結納」、形で示す「婚約指輪の交換」などにより証とする場合も多いです。

婚約を宣言する理由は人それぞれですが、「結婚への気持ちを引き締める」「親や周囲へ結婚の意思を示す」など、結婚への準備としての第一歩になるといえるでしょう。

以下、プロポーズによって当事者の男女2人が結婚について合意した後の一般的な手順について紹介していきたいと思います。必ずこの手順を踏まなければいけない、というものではありませんが、知識としておさえておきましょう。

両親への挨拶

結婚の約束を交わしたら、お互いの両親に挨拶に行きましょう。その報告とあわせ、今後のスケジュールや両家の結婚に対する考え方などを共有しておくと、トラブルを事前に防ぐことができます。順番としては、まず女性の両親に挨拶に行き、次に男性の両親に挨拶に行くようにしましょう。
実際の挨拶の際に注意したい事項は以下のとおりとなります。

服装について

相手の両親への第一印象は大切です。誠実そうな印象を与える清潔な服装を心掛けましょう。

女性の場合

派手過ぎないフォーマルな格好、アクセサリーは控えめにし、スカートの場合は膝丈もしくは膝下丈。

男性の場合

基本的にはスーツにネクタイでOK。ワイシャツは白や薄いブルーが無難

不快な思いをさせないフォーマルな格好であれば問題ないとは思いますが、服のシワ、頭髪や爪の汚れ、靴が磨かれているか、などの最低限の身だしなみチェックも忘れずに。

手土産について

手土産は持参するのがマナーです。今後長い付き合いになることもあり、最初から友好な関係を築くためにも相手の両親が喜んでくれそうなものを選びましょう。
事前に好みをリサーチしたり、有名店のものを購入したりすることで、気遣いの気持ちが伝わりやすくなると思います。ただ、相手の家の近所の店で購入すると「手抜きだ」と不快に思われてしまう場合もあるので注意しましょう。

金額としては主に3,000円前後、高くても5,000円程度で、お菓子や果物が一般的とされます。あまり値段の高いものを用意すると、相手も恐縮して受け取りづらくなってしまうため控えましょう。

挨拶について

まずは玄関先で軽く自己紹介をしましょう。
正式な挨拶は部屋に通され、全員が揃ったタイミングで始めます。手土産は本題を切り出す前の最初の挨拶(自己紹介)を済ませたタイミングで、袋から出して渡してください。

そして男性から本題である結婚の挨拶を切り出します。言い方に決まりがあるわけではありませんが、結婚に関して両親の承諾をいただきたいという旨を、丁寧な言葉ではっきりと伝えるようにしましょう。

結納について

お互いの両親への挨拶の際、結納が必要かどうかについて、きちんと確認をしましょう。結納は地域や家柄によって内容が異なるので、ある程度具体的なところについても話をしておいたほうが後々スムーズになります。 結婚は2人だけでなく両家に関わることですので、伝統やしきたり、あるいは親の希望があれば、できるだけ尊重したほうがいいでしょう。

結納に関する具体的な作法の説明は今回省略しますが、結納が不要な場合でも、今後長い付き合いとなる両家の初めての顔合わせの場(食事会)を設けることは非常に大切です。
失敗のないよう、最低限以下の項目の確認をしておきましょう。

  • 両家のスケジュールの決定(挙式の3~6ヶ月前が一般的)
  • 場所の決定(男性側が女性側の地元に出向く場合が多いが、中間地点を選ぶことも)
  • 会場の予約(レストランの個室や料亭などが一般的)
  • 費用分担の決定
  • 婚約記念品の有無の確認、準備(結納の場合は結納品)
  • 結納と顔合わせの両方を同時に、あるいは個別に機会を設けておこなう場合もあります。繰り返しますが、大事な儀式なのでよく話し合ったうえ、両家とも納得した形になるようにしましょう。